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川口晃平 能の会 第一回「希の会」 2026年8月19日(水)18:30~ 梅若能楽学院会館

このたび、川口晃平能の会として「希の会」を立ち上げさせていただきました。
その名に込めた思いについて、少しお話申し上げます。
師匠・梅若桜雪はこれまで二度にわたりギリシア公演を行ってまいりましたが、二度目は
ギリシア側からの要請により、ホメロス『オデュッセイア』を題材とした新作能を創作い
たしました。ギリシア夏の芸術祭・アテネフェスティバルにおいて、目玉演目が上演され
るエビタウロスの古代円形劇場にて、「冥府行ーネキアー」として初演されたのです。
英雄オデュッセウスが苦難の旅の途上、異界を訪れ、亡き戦友や母の霊と出会い、帰郷へ
の予言を受ける--その物語を、二千四百年前の劇場で、一万人を超える観客に見守られ
ながら上演したあの夏の夜は、私の人生において忘れ得ぬ瞬間となりました。おそらく生涯
の終わりに至るまで、折に触れて思い出すことでしょう。
実は私は少年時代よりエーゲ海やギリシアに憧れ、ホメロスも読んでおりました。その縁
もあり、師匠を補佐しつつ、本企画に深く携わらせていただきました。
この「冥府行」を師匠とともに創作したのが、ギリシア人演出家ミハイル・マルマリノス氏
です。氏は来年のアテネフェステイバルにおいて、バレエダンサーであり俳優でもある
ミハイル・バリシニコフ氏と組み、能「楊貴妃」に着想を得た新作を上演されます。その
アドバイザーとして私をギリシアに招いてくださることとなりました。このお招きに応え
るべく、そして自身にとってもいまだ舞ったことのない憧れの曲である「揚者妃」を、本会
第一回の演目といたしました。会の名「希の会」は、キリシアの漢訳「希臘」の一字を
いただいたものです。
さらに申せば、「楊貴妃」は大学一年の七夕の日、初めて師匠の能を拝見した曲でもあります。
その舞台の衝撃に心を射抜かれ、この道に入門を志し、今日まで能楽師として歩んでまい
りました。私にとって能人生の原点ともいえるこの曲を、旧暦七タの夜に舞わせていただ
きます。
暑さ厳しき折ではございますが、なにとぞご来場賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
  

【詳細】
日時:2026年8月19日(土)18:30開演
場所:梅若能楽学院会館(東京都中野区東中野2-6-14 Tel.03-3363-7748)
   ※駐車場、駐輪場はございません。
チケット:指定S席7,000円 / 指定A席6,000円 / 自由B席4,500円
     学生席(自由席)2,000円※受付にて学生証を拝見いたします。

【能「楊貴妃」あらすじ】
唐の玄宗皇帝は、安禄山の乱に散った楊貴妃を忘れられず、家臣の方士にその魂を探し求
めるよう命じました。方士は仙術によって蓬莱宮へ赴き、そこに住む者から楊貴妃の在り
処を聞き出します。教えられた太真殿を訪ねると、やがて宮中の帳のむこうに楊貴妃が姿
を現しました。
方士は玄宗皇帝の尽きぬ悲嘆を伝え、実際に楊貴妃に会った証がほしいと願い出ます。楊貴妃
は髪に挿した釵を渡そうとしますが、方士はそれだけでは証しにならぬとして、二人だけ
が知る言葉を求めました。そこで楊貴妃が語ったのが、七夕の夜に牽牛と織女に誓い合った
比翼連理の契り――天にあらば翼を並べる島となり、地にあらば枝を連ねる木となろう、
という密やかな誓いでした。
楊貴妃は玄宗と引き裂かれた運命を嘆きつつも、愛に生きたむかしを偲び、思い出の舞を
舞います。やがて釵を携えた方士は現世へ帰り、楊貴妃はただ一人、静かな宮中に取り残
されるのでした。

【川口晃平】
シテ方観世流能楽師。梅若会所属。小金井市出身。重要無形文化財(龍楽総合)保持者。
昭和五十一年生まれ。漫画家かわぐちがいじの長男。慶應義塾大学在学中に能に魅せら
れ能の道を志す。卒業後、五十六世梅若六郎(現桜雪)に入門し、復曲能「降魔」にて
初舞台。緑龍会、こがねい幸の能、三人の会を主催。

【参加申込】カンフェティチケットセンター
http://confetti-web.com/@/marenokai
050-3092-0051(平日10:00~17:00)

【お問い合わせ:希の会】
marenokai50@gmail.com
070-6422-1532

【アクセス】
※駐車場、駐輪場はございません。

後援:一般社団法人伝統文化交流協会
 

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